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「ひび是好日」Vol.45:徒然草に学んだこと1_「高名の木登り」
2025.04.10
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 このGW、企業によっては11連休という羨ましい限りの休日を満喫された方もいらっしゃったのでは無いかと思います。
 私も大型連休とはいきませんでしたが、ご多分に漏れずGWを満喫すべく安近短を絵に描いたような山に登ってきました。5月とはいえ、山によってはまだ山頂近くの登山道は雪がかなり残っていて、1つ間違えるとあわや滑落という事も有りえる訳ですが、やはりそういった場所は慎重になり、一歩一歩足を雪に食い込ませながら歩きますので、雪を踏み抜いてずぼっとはまることはあっても転倒はしませんでした。
 そして、雪が無くなってほっとした瞬間に、融雪でぬかるんだ登山道で思いっきり滑ってズボンが泥だらけ!その瞬間に頭に浮かんだのが、吉田兼好の著書・徒然草の話の1つ「高名の木登り」でした。 確か、中学時代に古文の授業で習ったと思うのですが、「高名の木登り」は木登り名人が、他の人を木に登らせて作業をさせ、高所にいる時には声掛けせず、落下してもけがをしないくらいの高さになって初めて気をつけろと言葉を掛けるという話。しかし、その言葉の持つ重みは中学生の自分でも充分に理解出来ました。
 ただ、理解が出来たのと、それを実践することは別というのを分からせてくれたのが今回の登山での出来事。今回は転倒をしても尻餅をついて、ズボンが泥だらけになっただけ(その後、車のシートも泥だらけでしたが…)で済みましたが、もしそこに岩があったら、大けがをしていたかも。でも、そういった危険を感じれば、やはり慎重になって転倒しなかったかも知れません。
 人間危機が去った時こそ、失敗をしやすいという事を再度教えてくれた徒然草でした。


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