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コラム「ひび是好日」Vol.49:徒然草に学んだこと2_「双六の上手といひし人」
2025.07.18
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 吉田兼好の徒然草の中で、私の生き方に大きく影響を与えたのは「双六の上手といひし人」の話です。その話中にある「勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり」という一節を、「勝ち組になろうとするのではなく、負け組にならないように努力すべき」と読み替えて今まで生きてきました。たぶん、そういう生き方の始まりは大学時代からだったと思います。もう40年以上前のことです。ある人から見れば消極的な生き方と捉えられるかも知れませんが、「負けるが勝ち!」よりは一歩前に出た生き方だと自負しています。
 勝ち組、負け組の線引き(基準)は人それぞれで、多分私は相当低いレベルなので、大いなる夢や野望を持って邁進している人から見れば笑止千万な事だとは思うのですが、私なりの「こうはなりたくない」という一定の基準を設けて生きてきました。それは仕事と私生活のどちらにもあります。
 その結果として、多くの企業で定年退職を迎えるこの歳になっても、岐阜大学でコーディネーターとして働く場を、そして岐阜大学協力会の事務局を兼務して多くの企業の方々と接する場も与えていただいています。その事は私にとってはとても大きな喜びです。負けていたのならば喜びを感じる事は決して出来ません。
 令和7年7月19日は私の65歳の誕生日。この先も負け組にならない努力を続けていこう!と心に誓う事が出来るのも徒然草の「双六の上手といひし人」の話のお陰だと感謝をしています。